ご飯が十分になくても、
学校で必要なものを買えなくても、
頑張っている子どもたちがいます。

私たちにとっての当たり前と思う生活が、当たり前でない子どもたちがいます。
生活の危機・人生の危機にある家庭や子どもたちのため、あなたのお力を貸してください。

部活は私だけ体操服、
みんなはユニフォームなのに。

母子家庭で暮らす中学生の優奈さんの話

みんな持っている物が
自分だけない

優奈さん(仮名)は、学校生活に必要なものを揃えることができないまま毎日を過ごしています。視力が悪く、学校の健康診断で医師から眼鏡が必要と言われているにもかかわらず、母親が病気のため対処できずに、眼鏡をかけないまま授業を受けていました。黒板が見えないため席替えの際はいつも前の席にしてもらっています。
プールの授業が始まる前に、水着がないことが分かっていましたが、家のことを心配して親に買ってほしいと言うことができませんでした。プールの時間は、いつも水着を忘れたと先生に伝え見学をしています。

成長期、体もどんどん大きくなりますが、上履きは自分の足に合うものを買い替えることが出来ず、数センチ小さなものを踵を踏んで使っていました。学校の先生にも注意されますが、買うことができません。バレー部に入部しましたがボールが見えずらく、自分の力を発揮できません。ミスが多く、だんだんと居心地が悪くなっていきます。
そして、優奈さんが何よりも辛かったのが、部活のユニフォームを買うことができず、自分一人だけ体育着で遠征に行ったことでした。広い試合会場でたった一人、自分だけがユニフォームを着ていない。いつも誰かに笑われているんじゃないか、人の目が気になり、彼女を苦しめます。
体育着も1着しか持っておらず洗い替えがありません。家に洗濯機がないため、親戚の家まで洗濯をしに行っています。

誰にも相談できない、何で私だけ…

お母さんは重度のうつ病で、体が思うように動かず、学校生活に必要なことをしてあげたくても出来ず、
家事も買い物もままならない現状で、給食だけが一日の唯一の食事になる時もあります。
「恥ずかしい」「悔しい」「悲しい」、優奈さんは色々な思いが渦巻いて、時にはお母さんを責めてしまうことがあります。
でも、お母さんの悲しい表情を見て、言ってしまったことをいつも後悔しています。

※プライバシー保護のために、私たちが対応した複数のストーリーを再構成しています。

将来の夢や希望を描けなくなって
しまう子どもたちと、
私たちは多く出会ってきました。

家で十分な食事が食べられない、自分だけが学校で必要なものが揃わない、洗濯機など、
どこの家庭にもあるようなものがない、そういった経験を何度も何度も重ねると自分なんてどうでもよい
存在なのではないかと自己肯定感を大きく下げ、
自分の人生を大切に出来なくなっていきます。
そして最終的には将来の夢や希望を
描けなくなってしまう子どもたちがいます。

日本では、7人に1人の子どもが「貧困」
で、
ひとり親家庭の子どもは、
2人に1人が貧困状態にあります。

現在、日本では7人に1人の子どもが貧困(相対的貧困)の状況であり、ひとり親世帯の相対的貧困率は48.1%と2世帯に約1世帯が貧困の状況にあります。
このような生活困窮世帯の子どもたちは、ご飯が十分に食べられない、服が十分にない、学用品が用意できない、高校進学を諦めないといけないなど、「一般の家庭の子どもたちに当たり前にある生活」と同等の生活が送れていない状況があります。約6割のひとり親世帯で子どもの文具が買えなかったことがあり、文具が用意できない子どもがいます。

  • 毎日3食の
    食事を食べる
  • 学校に行く
  • 進学する
  • 病気になったら
    病院に行く

など…

当たり前に思われていることが
出来ない家庭
があります。

  • 修学旅行に持っていくカバンや服、お小遣いがない。行きたかったけど、修学旅行はあきらめた。

  • 給食費を払えていない状況で、学校にいって給食を食べることに抵抗があり、
    学校にいけなくなった。

  • 明日から習字の授業がはじまるのに、自分だけ習字道具を持っていない。

  • メガネを買ってもらえず、黒板が見えない。授業にもついていけなくなってきた。

子どもたちに「当たり前に
あるべき環境」を届けています。

  • 一緒に修学旅行の
    準備をしました

    着替えやリュック、お小遣いを用意できず、修学旅行の参加を諦めようとしている中学生がいると連絡を受け、一緒に必要なものを買いに行き、お小遣いを渡し、修学旅行へ参加してもらうことができました。

  • 習字道具を買って
    届けました

    クラスでひとりだけ習字道具を購入出来ずに、授業に参加できていない(座ったまま何もしていない)生徒がいると連絡を受け、習字道具を支援。

  • 新しい上履きを届けました

    新しい上履きが買えず、自分の足のサイズよりも3センチ小さい上履きを踵を踏んで履いていた子どもに、すぐに新しい上履きを購入して届けました。

  • 水着を買って
    届けました

    「明日、体育の水泳で水着が必要だけど小学生の時の小さいサイズのしかない」と中学生から連絡を受け、サイズを聞いて購入して水着を届けました。無事、翌日から水泳の授業に参加できました。

  • 一緒にメガネを
    作りました

    学校の視力検査で治療指示書が出ていても、メガネを買ってもらえてなかった子どもと一緒に病院と眼鏡屋にいき、メガネを作りました。しっかり黒板が見えるようになって、授業に積極的に参加できるようになりました。

  • 入学費を支援しました

    病気で親が働けない一人親家庭で、高校の入学費の一部が足りず、このままでは進学ができない子どもに、不足分を給付し無事に高校進学して通えるようになる。

  • 自転車を買って
    届けました

    定時制高校に通学するための自転車購入費用がない子どもへ自転車を支援。無事に通学ができるようになった。

  • 一緒に病院に行きました

    高熱が出て苦しんでいるものの、親が健康保険に加入しておらず、10割負担になってしまうため病院に連れて行ってもらえなかった子どもがいました。病院に一緒に行って医療費を支払い、無事に治療してもらうことができました。

※家庭の状況を伺い、緊急性なども考慮して総合的に支援の可否を判断しています。

私たちのアクション

私たちは、最も大きな「不足」が集中している「食事」「進学」「生活習慣」「社会性」「生活必需品」
「愛情・承認・所属」「世帯(親)の生活力」の7つの柱をもとに、子どもの未来を切り開くための活動を行っています。

必要な生活必需品・学用品等の
給付活動

家計が厳しく、生活必需品(眼鏡、自転車、生理用品、衣服 等)、学用品(文房具、上履き、運動靴、水着 等)、部活動や学校行事に必要な物、受験費用、通学費用 等を揃えられない子どもに直接、現物や費用を給付する活動を行っています。

  • 上履きの給付

  • 眼鏡の給付

  • 学用品の給付

満足な食事が得られるための活動

1日3食を摂ることができない、十分な栄養が摂れていない子どもの支援に加え、一人で仕事と育児をしなければならない一人親家庭等を支えるため、「子ども食堂」「ひとり親家庭食堂」「朝ごはん配布活動」などの食事の支援活動を行っています。親が病気や障がいがある家庭などで受け取りに来ることが難しい場合には、お弁当の配達も行っています。

  • 子ども食堂

  • ひとり親家庭食堂

  • 朝ごはん配布活動

進学の選択の自由をつくる活動

家庭環境によって学習ができない子どもたち、自分の将来を諦めてしまいそうな子どもたちなどを支援するため、「無料の学習支援教室」や、夢を実現するための「高校・大学進学・奨学金説明会」等を行っています。コロナ禍では、学力格差対策として長期休暇中の学習教室を開催しました。

  • 無料学習支援

  • コロナ禍の無料冬季講習

  • オンライン進学・奨学金説明会

十分に食べるものがない
子どもたち、
生活の危機のある人たちを
救うために、
あなたの助けが必要です。

支援期間は自由で、いつでも退会可能です。

支援で変わり始めた
子どもの未来

高校進学を諦めなくてよかった

田中さん(女性)24歳

私は母子家庭で育ちました。兄妹が多かったこともあり、生活が厳しく学校で必要な物があっても「買ってほしい」と言うことができずにいました。特に習字道具や彫刻刀などたまに必要となるものについては、その授業がある日は休んだり、早退したこともあります。幼少期から「中学卒業後は仕事をして、早く自立してね」と親から言われていました。中2になり進路について考えなくてはならない時期になると、家の経済状況を考え、「早く自立してお母さんや兄妹をささえなきゃ」と考えるようになりました。学校の先生から進路について聞かれた時には「頭が悪いから高校には行かない。中卒でいい。」と伝えていました。

しかし、社協のスタッフの方と知り合ってからは、家や学校で足りないものがあれば用意してもらったり、勉強も教えてもらいました。また、お金が厳しい家庭でも奨学金や国からの補助を受けてる事で、お金がなくても進学できることも教えてもらいました。それから高校、大学と進学することができて、現在は夢であった看護師として仕事をしています。

学習支援、子ども食堂が
心の支えになりました

山田さん(男性)17歳

私は母子家庭で育ちました。母は病気を抱えながら、事務の仕事と夜勤のスーパーのバイトをしてくれていて、休日は疲れてずっと寝ていました。お腹が減っても、疲れきった母を起こすことができないし、かといって冷蔵庫を開けても何も入っていませんでした。そのため、炊いてあったご飯に調味料をかけて食べていました。うちが経済的に厳しいことはわかっていたので、母に負担をかけないようにしようと思っていました。

中学3年生になった時、無料で勉強を教えてもらえる学びの場があることを知り、参加するようになりました。そこでは、鉛筆やコンパスなど勉強で必要な物の用意をしてもらい、勉強を始める前におにぎりやパンなどを食べることができました。また、その後、紹介してもらった子ども食堂では、私だけでなく、お母さんや弟達の分のご飯も用意してもらったので、食事の心配をすることが少なくなりました。全然分からなくてしんどかった勉強も、だんだん分かるようになってきて、高校に合格できた時はとても嬉しかったです。社協の人たちのおかげで、高校にいくことができました。

約20年前、子どもの貧困対策を
誰も行なっていなかった状況からの出発

古賀和美
(三芳町社会福祉協議会)

子どもの貧困対策を始めた平成16年頃

「お父さんやお母さんがいない一人親家庭の子ども達が、「クリスマスに自分にはプレゼントは届かない」と、寂しい思いをしている」と聞き、どうにかしたいという思いから、2004年にサンタクロースがクリスマスにプレゼントを届ける事業を始めました。当時の日本ではほとんど子どもの貧困対策は行われておらず、先例がない中で手探りのスタートでした。

この事業を始めると、10代後半くらいの若い女の子が、生まれたばかりの赤ちゃんを抱えて事務所に申込みに来ました。その後も、若い世代のお母さんの申し込みが続き、「この若さで子どもを一人で育てているのか」と、言葉にならない違和感を持ちました。社会で何かとても大変なことが起きていると直感しました。

クリスマスプレゼント活動をきっかけに母子家庭と関わるようになり、一人親家庭は、平均的に収入が少なく、その家庭で暮らす子どもの学力も低い傾向にあることが分かってきました。生まれ育った環境で将来が決まってしまう格差をどうにかしないといけないと思い、無料で通える塾の必要性を感じ、2006年から学習教室を開始しました。そして私はその後、子どもの生活の根深い貧困問題に直面していきます。学習教室に通う子ども達の中には、夕食を食べていない子がたくさんいました。空腹から動けず横になってしまい、5分と勉強ができない子、出されたお菓子を友達の分まで貪るように一気に食べてしまう。生活が困窮し1日3食満足に食べていない子どもたちが本当に多く存在したのです。私はボランティアの方に声をかけ、子ども食堂を開始しました。

ひとり親世帯等へのクリスマスプレゼント事業の様子

こうして子どもと関わる取り組みを広げていくと、耳を疑う話が関係機関や学校の先生から入り始めます。「クラスでひとりだけ習字道具を家庭で用意してもらえず、授業を受けられない児童がいる」「3㎝も小さな上履きを履いているのに保護者に買ってもらうことができない子がいる」視力が悪く治療指示書が出ていても、親が精神疾患で対処できず、メガネを作れない子もいました。これらの問題を解決できない限り、子どもたちは将来に希望を持つことができない。すぐに検討を始め、学用品など学校生活や勉強、通学に必要なものを用意するために、寄付金を活用した給付事業をスタートさせました。それが子どもの貧困問題において制度だけでは救うことができず手が届かなかった問題の打開策となったのです。

クリスマスプレゼントを届ける活動を始めてから、19年が経ちました。立ち向かわなくてはいけない問題はまだまだあります。でも、子どもの未来は必ず変えられると思って活動を続けています。

団体概要

私たちは、支援のない場所や危機のある場所に駆けつけ、子どもからシニア層までの生活課題を解決する、約70年の歴史をもつ民間総合福祉団体です。地域社会を良くするために、長年の行政との連携の経験、民間団体としての柔軟性の両方の特性を活かし、制度で対応されている社会問題はもちろんのこと、制度の狭間にある問題にも、解決に向けて挑戦を続けています。災害時などには緊急支援活動、社会変革のための提言や社会的に弱い立場にある人たちの権利を守る代弁活動も行っています。

現在、「子どもの貧困」「生活困窮問題」「若年性認知症の人の社会的役割」「高齢者の孤立・孤独」「認知症の人の生活問題」「災害時の緊急援助」「人生最期・死後問題」の7つの課題を柱に支援活動を行っています。

特に深刻な社会問題となっている「子どもの貧困」問題については2006年から学習支援の取り組みを開始し、現在、制度では対応が困難な個別給付による学業継続支援、食事支援、居場所づくり、学習支援、生活習慣習得支援等により、未来の社会を生きる子どもたちの希望を支える活動を行っています。

私たちが行ってきた活動・実績

  • 私たちが関わった子どもの
    高校進学率

    100%

  • 食料支援を行った回数

    23,300

  • 継続してサポートしている人数

    1,512

  • ボランティア活動者数
    (R4年度)

    476

  • 職員の出動件数(R4年度)

    5,605

  • 活動年数

    72

メディア掲載

新聞掲載

朝日新聞、読売新聞、産経新聞
埼玉新聞、西日本新聞、東京新聞 等

ラジオ

TBSラジオ

テレビ

NHK総合、テレビ朝日

受賞歴

若年性認知症の人が働く子ども食堂として、「NHK構成文化事業団 認知症にやさしいまち大賞本賞」を受賞

ご支援についてのQ&A

  • 寄付したお金はどのように使われますか?

    ご寄付は、生活に困窮している世帯やその子ども、孤立している方、緊急に支援が必要な方など、課題を抱えた方を支える取り組みに広くご活用させていただきます。

  • 毎月いくらから寄付できますか。

    毎月1,000円以上から500円単位でお選びいただけます。

  • 1度にまとめての寄付はできますか?

    はい、1度にまとめてのご寄付もこちらから有難く受け付けておりますが、毎月のご寄付をあらためてご検討いただけますと幸いです。継続的なご支援で当会が行う事業運営が安定し、より多くの課題を抱えた方々の支援につながります。

  • 支払方法を教えて下さい。

    以下の方法からお選びいただけます。

    クレジットカード VISA、MasterCard、JCB、American Express、Diners Clubがご利用になれます。

    口座振替
    ホームページでお申し込み後、口座振替申込書をご郵送させていただきます。ご記入後、ご返送下さい。

  • クレジットカード情報は安全に取り扱われますか?

    はい、ご入力いただくカード情報は、当会のサーバーを一切経由せずに、 安全に決済システムに送信されます。

  • 寄付は、寄付金控除等の対象になりますか?

    はい、社会福祉法人三芳町社会福祉協議会へのご寄付は税制優遇の対象となり、年間のご寄付の2,000円を超える金額のうち、所得の40%を上限に控除されます。

  • 領収書発行されますか?

    はい、毎月のご寄付をいただいた場合、1年分をまとめて翌年1月下旬に発行し、郵送でご登録のご住所にお送りいたします。確定申告の際に領収書をご提出いただき、一定の要件を満たす場合、還付が受けられます。
    また、一度にご寄付をいただいた場合は、入金確認後、ご登録のご住所にお送りいたします。

  • 毎月の寄付を止めることはできますか?

    はい、いつでもお申し出いただけます。停止をご希望される1か月前まで に、下記までご連絡下さい。また、金額変更もいつでも可能です。
    社会福祉法人 三芳町社会福祉協議会
    Tel: 049-258-0122
    Mail: mys-fr@miyoshi-shakyo.or.jp

十分に食べるものがない
子どもたち、
生活の危機のある人たちを
救うために、
あなたの助けが必要です。

支援期間は自由で、いつでも退会可能です。

最後までお読みいただきありがとうございます。私たちは今ここで子ども達を支えることが最重要な使命だと考え活動しています。なぜなら、未来の社会を創っていくのは今の子ども達だからです。
たくさんの子ども達と関わる中で、 虚ろな目で、諦めるような言葉しか出なかった子が、少しずつ勉強が分かるようになり、希望を取り戻し、夢を見つけて志望校へ進学していく、そんな変化を何度も目の当たりにしました。

その可能性を最大限に広げるために私たちの活動は存在します。
苦境にある子どもたちに、何かひとつ支援をしてもそれですべてが解決することはありません。
成長の中でつまづき転び、次から次へと壁にぶつかる子どもたちの起き上がりを何度も支えて、たくさんの課題を一緒に乗り越えていく人生の伴走者として寄り添い続けます。そんな関りを繰り返すことで、ようやく子どもたちは希望をもって、強く歩き出し、貧困の連鎖から脱却できると考えています。

もしこのページをお読みいただき私たちの活動に共感をいただけたら、どうかあなたの力を貸してください。
明日を生きようと心から思える社会へ、あなたと一緒に変えていけることをスタッフ一同、心からお待ちしています。