災害時の緊急援助
※このページでは地震などの災害時の写真が出てきます
日本は地球上のわずか0.28%以下の面積であるにもかかわらず、地球上で起こる地震の20.8%が日本で発生しています。そして、地震の後に海岸に押し寄せる津波では多くの命が奪われてきました。また、地震だけではなく日本は台風の上陸数が世界で3番目に多く、温帯多雨という気象条件から豪雨が発生しやすく、それに伴い土砂崩れの被害も毎年のように発生しています。さらには、日本には世界の7%を占める111の活火山があり、富士山をはじめとして、生活に影響を及ぼす突然の噴火を起こす可能性のある火山とともに多くの人が暮らしています。
世界一の地震大国
日本の面積は地球の0.28パーセントにもかかわらず、約2割の地震は日本で起こっています。
2004年からの10年間に、世界で起こったマグニチュード6.0以上の地震の回数は1,629回で、そのおよそ18%が日本で起こっています。
震災の死者の8~9割は津波の被害
高さ50cmの津波で大人が、高さ1mの津波で車が流され、2mとなると木造家屋が全壊するほどの威力と言われています。東日本大震災では、死因の9割以上が津波による溺死となっています。
台風の上陸数が世界で3番目
1年間に発生する台風のうち、およそ半分が日本に上陸または接近しています。
日本の南東の海上では台風のもととなる熱帯低気圧が発生しやすく、毎年のように、台風による被害が各地で起こっています。
毎年の豪雨・土砂災害と大雨記録更新
大雨や、短時間豪雨(ゲリラ豪雨)の発生頻度は増加しており、毎年のように全国で観測史上最大の降水量を記録・更新し、豪雨災害等が起こっています。今世紀中には、大雨や短時間豪雨の発生頻度は20倍以上になると予測されています。
日本には世界の7%を占める
111の活火山が存在
火山噴火では大きな噴石が飛んできたり溶岩が流れ出るほかに、火山灰や火山ガスによる被害も発生します。富士山が噴火するとガラスを多く含む危険な火山灰が東京、神奈川、千葉に到達し、吸い込むと呼吸器へ重大な被害をもたらすのと同時に、公共交通、電気、水道なども使うことができなくなります。
日本では
年平均23回竜巻が発生
短時間に狭い範囲で集中して甚大な被害をもたらします。1999年に愛知県豊橋市で発生した竜巻では、重症者15人、軽症者400人の被害をもたらし、2006年に北海道佐呂間町では9人の死者が出ました。また、建物に大きな被害が出ることも多く、2012年に茨城県常総市からつくば市にかけて発生した竜巻の住宅被害は、全壊76棟、半壊158棟、一部損壊400棟でした。
災害時には何が起こるのか
全ての災害において共通していることは、突然の住まいと日常生活の喪失、時には命にも影響する被害に遭うことです。災害の問題は、被災時だけでなく、避難生活においても継続的に苦難が続いたり、命を失う人も出るところにあります。
地震
津波
台風
豪雨・土砂災害
火山噴火
竜巻
災害時には、高齢者や障がいのある人が、特に大きな被害を受ける傾向があります。東日本大震災の死者・行方不明者は1万8千人以上とされていますが、身元が確認できた1万5772人(2020年現在)のうち、65歳以上の高齢者の死者・行方不明者は56.5%と半数以上を占めていました。障害のある人においては、死亡率において、全住民の死亡率の約2倍というデータも出ています。
また、災害発生後の避難生活においては、心的ストレスによる急性心筋梗塞の発症、長時間の車中避難生活によるエコノミークラス症候群、慣れない避難生活での肺炎症状等による「災害関連死」も発生します。熊本地震では災害関連死の8割以上が70代以上の高齢者であり、東日本大震災においても86%〜90%が66歳以上の高齢者でした。また、別データでは、東日本大震災の災害関連死の24.6%が障がい者だったというデータもあり、避難生活においても高齢者や障害のある人は被害を受けやすいことがわかります。
加えて、近年は外国人においても言葉の壁によって必要な情報を手に入れられず、逃げ遅れたり、避難生活において十分な支援を受けられないなどといったことが懸念されています。
このように、災害時には高齢者や障がいがある人、外国人等の災害弱者(避難行動要支援者)等が特に大きな被害を受ける傾向があり、被害を減らすためには、重点的な対策が必要になります。
災害弱者の具体的なリスク
(一部)
高齢者
障がい者
子ども
日本語がわからない外国人
透析患者
IMPACT
災害時緊急支援としての
私たちの取り組み
被災者の日常生活復帰の実現
日本は世界で最も自然災害が多く、いつ誰が被災者になってもおかしくありません。また、災害の際には多くの高齢者や障がいがある人等の災害弱者が、大きな被害を受けています。そのような状況を踏まえ、私たちは「被災者の日常生活復帰の実現」という目標を掲げ、発災時には被災者があらゆる意味で「日常生活復帰」ができるための支援を行います。
この「日常生活復帰」は、住むところがある、仕事に行くことができるというような単に生活が出来るようになるという意味だけではなく、精神面や身体の状況、暮らしのゆとりなどを含め、ご本人が「落ち着いた生活ができるようになった」と思える日常生活に戻れるまで、継続的に支援し続けるということです。
それを実現するために、家などの生活の基盤を失った被災者や、災害時に被害が集中する避難弱者の方々への支援に焦点を当て、社会問題に対する対処療法に留まらず、根本治療や予防となる活動も行い、社会的インパクト(成果)に繋げることができる活動を行います。
安心できる住まいで生活できる人を増やす活動
被災家屋清掃支援活動(災害ボラセン)
毎日の必要な食べ物や飲み物を確保できない人を減少させるための活動
被災家屋清掃支援活動(災害ボラセン)
毛布・衣類等の生活必需品を届けるための活動
避難所運営支援活動・避難所外被災者生活必需品配布活動(災害ボラセン)
生活費を確保できるようにするための活動
災害時特例資金の貸し付け
身体や精神に負担のある人を減少させるための活動
ニーズ確認と必要な支援へのつなぎ活動
必要な医療や治療を受けられる人を増やすための活動
通院支援活動・災害時特例資金の貸し付け
社会活動への復帰ができる人を増やすための活動
生活困窮者自立支援事業
近所のつながりができる人を増やすための活動
災害時コミュニティ復興支援活動
日常生活との違いによる子どもの心理的負担を軽減させるための活動
被災した子どもたち向けイベント活動・災害時無料学習塾
大きな災害が起こった場合、私たちは「災害ボランティアセンター」を立ち上げ、全国各地からボランティアを受け入れながら、被災した方々の日常生活復帰の支援を行います。また、災害ボランティアセンターでは、全国の約1,800ある社会福祉協議会の約14万人いる職員の中から、東日本大震災をはじめ、各地で起こった災害に関わってきた災害のプロフェッショナルとも呼べる専門家等を招集し、災害の被害を受けた家屋の清掃や片付け(土砂の掻き出しを含む)、食料支援、住居支援、資金支援、災害弱者の安否確認などを迅速に行いつつ、支援が必要な被災者がほとんどいなくなるまで支援を行なっていきます。
ACTIVITY
人生最期・死後問題を解決するための活動一覧
災害時の緊急援助としておこなう活動
被災家屋清掃支援活動
(災害ボラセン)
被災した家屋の清掃や片付けなどを行います。
避難所運営支援活動
避難所への支援物資の運搬や調整などを行います。
避難所外被災者食糧配布・生活必需品配布活動(災害ボラセン)
避難所以外に避難している被災者にも援物資の運搬や調整などを行います。
災害時特例資金の貸し付け
災害時に特例の貸し付け対応業務を行い、経済面の支援を行います。
ニーズ確認と
必要な支援へのつなぎ活動
避難生活における困りごとなどのニーズを吸い上げ、必要と思われる支援へつなぎます。
通院支援活動
避難生活でなかなか病院に通えない場合、病院への送迎等を行い、通院サポートを進めます。
生活困窮者自立支援事業
生活困窮者自立支援制度に基づき、働きたくても働けない、住むところがなくて困っているなど、就労、住居、家計の管理などのサポートを行います。
災害時コミュニティ復興支援活動
被災により分断したコミュニティの再構築を支援します。
被災した子どもたち向け
イベント活動
避難所生活で普段と違う生活を強いられ、不安とストレスを募らせる子どもたちが笑顔になれるイベントの開催を支援します。
災害時無料学習塾
被災で学ぶ機会が減少したり、機会を失った子どもたちを対象に無料の学習塾を開催します。