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ISSUE 04

孤独・孤立
1.3倍〜2.8倍の
死亡リスク

孤独・孤立は、寝不足の次に健康リスクを及ぼすとされており、過度の飲酒、運動不足、肥満よりも寿命に与える影響が大きいと言われています。
喫煙では、1日15本を吸うことに匹敵するほど死亡リスクが高まるとされ、正常な人と比べて死亡率が1.3~2.8倍高ます。心疾患やアルツハイマー病、認知機能の衰え、うつ病などの病気になるリスクも高まるとされ、心身に大きな悪影響を及ぼします。

  • 01

    孤独であることは、1日タバコを15本すうことと同じ健康被害がある。

  • 02

    孤独であることは、アルコール中毒と同じ。

  • 03

    孤独を感じる人は心疾患の発症確率が1.3倍。

  • 04

    孤独を感じる人はアルツハイマー病のリスクが2.1倍。

  • 05

    うつ病のリスクが2.7倍。

  • 06

    ひとりで食事をしている高齢者の死亡リスクは1.2倍増加。

DATA日本は孤独・孤立の人が
OECD加盟国20カ国中最も多い

日本は、「友人、同僚、その他の人」との交流が「全くない」「ほとんどない」と回答した人の割合が15.3%と、OECDに加盟している先進国20カ国中でワースト1位となっています。孤独・孤立を感じている高齢者は30%以上と言われており、国内においては約1092万人の高齢者が孤独・孤立の状態であると推計されます。
一人暮らしの高齢者も683万世帯(平成30年度)と65歳以上の高齢者のおよそ4人に1人が一人暮らしとなっており、今後も増加し続けることが予測されています。

社会的孤立の状況

社会的孤立の状況

一人暮らしの高齢者

一人暮らしの高齢者においては、会話の頻度が少ない世帯が増えており、「2〜3日に1回」「1週間に1回」「1週間に1回未満、ほどんど話をしない」という 会話の頻度が少ない60歳以上の高齢者の合計は男性で約2人に1人、女性が約3人に1人となっています。さらに、会話の頻度が1週間に1回以下の人は、男性5人が1人、女性7人が1人という状況になっており、孤独・孤立の状況にある高齢者が非常に多いことが見受けられます。

60歳以上高齢者のふだん人と話す頻度

60歳以上高齢者のふだん人と話す頻度

私たちが向き合ってきた孤独・孤立高齢者の現状

  • 01

    人と話すのは、半年に1回。携帯に家族の番号があるが、何年間も連絡をしていない。

  • 02

    人とつながりがなくて寂しい。優しく話を聞いてくれた悪質業者の商品を大量購入してしまった。

  • 03

    認知症になったけど、生活を支えてくれる親族がいない。家がゴミ屋敷になってしまった。

  • 04

    日頃から話す相手がいない。
    困ったときに助けてくれる人がいない。体調が悪くなったときが不安。

  • 05

    家に訪ねてくる人がいないため、亡くなって1年以上、発見されなかった。

  • 06

    保証人になってくれる人がいないため、新しい住まいが見つからない。そもそも引っ越しを諦めている。

  • 07

    同居親族が亡くなり、一人暮らしとなった高齢者の飛び降り自殺が起きた。

  • 08

    高齢期に精神疾患を発症し、ゴミ屋敷状態になってしまった。

  • 09

    保証人になってくれる人がいないため、入院や施設入所ができない。

  • 10

    近所付き合いや地域活動にもお金がかかる。金銭的な貧困が、交流の機会にもつながる。

  • 11

    亡くなっても遺体の引き取り手がなく、葬儀もできないことが不安。

  • 12

    電気・ガスがとまり、寒さをしのぐため、ゴミの中に埋もれながら動けなくなっていた。

CASE高齢者の孤立事例

高齢者の孤立事例

  • 個人情報保護のため一部内容を加工しています。

家のベッドと壁の隙間に挟まって助けが来ない

大手企業の管理職をされ、東京の港区に住まわれていたCさん(女性)は、仕事を引退後、都内からご夫婦で移り住んで来られました。お子さんはおられませんでしたが、転居後数年は不自由なく、ご主人と趣味を楽しむ生活をされていましたが、数年後、ご病気でご主人が亡くなられ、一人暮らしとなりました。
Cさんは、明るい方でご近所との付き合いもあり、ご友人もおられましたが、ご主人を亡くされてからは、鬱状態にもなられ、ご近所や友人との付き合いはほとんどなくなり、生活のほとんどを自宅で一人で過ごされるようになりました。また、お年なことと、外出が一気に減ったことで、足腰も弱くなって移動も困難となってきましたが、移動を手伝ってくれる人もおらず、買い物や通院も大きな負担となっています。
ある時、寝返りをした時にベットと壁の隙間に落ちて挟まってしまいました。自力でベットに上がろうとしても上がれません。一緒に暮らしている人もおらず、尋ねてくる人もいないため、声を上げても助けてくれる人はいませんでした。ベットと壁の隙間に挟まってから数時間経ち、夜になっても助けは来ません。冬でもあったため、寒くて凍死するかとも考えました。喉が渇きましたが、水も飲めず、このまま最後を迎えるのかとも考えました。そして、1日経ち、2日経った時に、見守り活動を行なっていた社協スタッフがご自宅のベルを鳴らしました。何度鳴らしても反応がなく、お伺いしていた電話番号にかけてもやはり誰も出ることはありませんでした。違和感を感じた社協スタッフが、家の中の聞こえるか聞こえないかくらいのうめき声を聞き、大変なことが起こっていると感じて、空いていた小窓から室内に入って、ご本人を発見することができました。幸いにも意識はあり大事にはいたりませんでしたが、あと、1日到着が遅れたら最悪の事態もあり得た状況でした。
人との繋がりは人によって違い、誰もが近所付き合いや多くの友人との関係を望まれるわけではありません。しかし、孤独・孤立の状況にある人に、困り事やトラブル、怪我、病気、障害などの不測の事態が発生した時には、人との繋がりがある人に比べて、ちょっとしたことが大きな問題となり、命の危機にもなることを、福祉の現場では多々感じています。

  • 個人情報保護のため一部内容を加工しています。

高齢者の 孤独・孤立
が起こる原因

  • 家族・親族との関係の疎遠化

    • 親の相続トラブルの増加
    • 親の介護トラブルの増加
    • 高齢期の認知症や精神障害の発生
  • ご近所とのつながりの希薄化

    • 引っ越してきた人が新たな繋がりをつくれない
    • 社縁が失われた後のつながりが少ない
    • 参加したくなる地域活動が少ない
  • 友人との付き合いの減少

    • 友人との交流の機会の減少
    • 新たな友人ができる機会が少ない
    • 収入が少なくて友人関係を継続できない
  • 困った時に助けてくれる福祉関係者と繋がりがない

IMPACT高齢者の孤立・孤独のための
私たちの取り組み

「高齢者の孤独・孤立」のない
社会の実現

孤独・孤立は、人との繋がりがある人に比べて、不測の事態が発生した際には命の危機にも繋がるような大きな問題にしてしまう、社会問題の深刻さを悪い意味でブーストさせ、さらに悪化させる社会問題です。そのため、私たちは「『高齢者の孤独・孤立』のない社会の実現」という目標(インパクトゴール)を掲げて、最も解決すべき問題であるという認識のもと、活動しています。そして、解決を図るため、「家族・親族」「近所」「友人」「福祉関係者」の4つの視点に焦点を当て、社会問題に対する対処療法に留まらず、根本治療や予防となる活動も行い、孤独・孤立を減少させ、社会的インパクト(成果)に繋げることができる活動を行います。

私たちはこれまで高齢者の孤独・孤立に対する中で、多くの悲しい現場に直面してきました。私たちが関わった中でも、もっと早く声を挙げてもらえたらと悔しい思いをする方がたくさんおられます。これからの一人暮らし高齢者は配偶者がおらず、困り事に直面した際に、家庭内で解決する力(自助)が脆弱です。結果的に孤立・孤独状態に陥り、命の危機に直面する方が増えいく事が考えられます。これ以上、孤立・孤独がもたらす悲劇が起こらないよう、地域に積極的に働きかけ、事前にSOSを察知し、課題を抱えた方に寄り添って心の声に耳を傾けることで、高齢者の安心できる日常生活と命を守る取り組みを実施していきます。

  • 高齢者の孤立・孤独
    の問題
  • 家族・親族との
    関係の疎遠化
  • ご近所との
    つながりの希薄化
  • 友人との付き合いの減少
  • 困ったときに
    頼れる人がいない
  • 三芳町社協の取り組み
  • 親の相続トラブルを減少させる活動終活支援活動
  • 親の介護及び認知症・精神障害等トラブル減少の活動認知症カフェ
  • 引っ越してきた人が新たな繋がりが作れる活動地縁団体活動支援事業
  • 社縁が失われた後の繋がりが作れる活動ボランティア・プロボノ養成講座、ボランティア・プロボノマッチング事業
  • 新たなご近所付き合いが生まれる活動ひとり暮らし高齢者会食会、サロン支援活動
  • 友人との交流が増えたり、新たな友人ができる活動オンラインツール・スマホ利用サロン

  • 困ったときに相談できる先
    福祉・生活相談 受け入れ拒否ケース支援活動

ACTIVITY高齢者の孤独・孤立のための活動一覧

親の相続トラブルを減少させる活動

  • 終活支援活動

    相続、死後事務、お墓のことなど、人生の最期を迎えるための終活についてセミナー等で啓発支援を進めていきます。さらに、人生の最期を迎える準備としてエンディングノートの書き方支援、エンディングノートの配布を行い、記録の書き方や内容ついてサポート出来る準備態勢を作っていきます。

親の介護及び認知症、精神障害トラブルを減少させる活動

  • 認知症カフェ

    毎月1回、デイサービスセンターけやきの家で、認知症の方やご家族が集まって、お茶をしながらレクを楽しんだり情報 交換をしたりして交流しています。

引っ越してきた人が新たな繋がりが作れる活動

  • 地縁団体活動支援事業

    既存の地縁団体やボランティアグループに新たな活動者が参加し、団体が活性化していくような仕組みを現在準備しています。

社縁が失われた後の繋がりが作れる活動

  • ボランティア・プロボノ養成講座

    既存の地縁団体やボランティアグループに新たな活動者が参加し、団体が活性化していくような仕組みを現在準備しています。

  • ボランティア・プロボノマッチ
    ング事業

    ボランティアを募集したい団体とボランティア活動をしたい個人のマッチングを行います。プロボノ(職業上のスキルや専門知識を活かして取り組むボランティア活動)のマッチングについても準備を行っています。

新たなご近所付き合いが生まれる活動

  • ひとり暮らし高齢者会食会

    ひとり暮らし65歳以上の高齢者の方に、福祉委員・福祉協力員が毎月1回、手作りの料理による食事会を開催しています。イベントを催し交流するとともに、相談などを伺いながら必要に応じて福祉サービス等につなげていく見守り活動です。

  • サロン支援活動

    身近な地域でお茶のみやお楽しみ会等の開き、見守り効果も高いサロン活動の立ち上げの支援や、運営助成を行います。

友人との交流が増えたり、新たな友人ができる活動

  • オンラインツール・
    スマホ利用サロン

    スマートフォンの流行に伴い、高齢期にスマホやオンラインツールを使う機会が増えています。ふれあいセンターや既存のサロンにて、高齢者のスマホ相談を行う体制を準備しています。

困ったときの相談先

  • 福祉・生活相談

    社会福祉士・精神保健福祉士・介護福祉士・介護支援専門員等の有資格者が福 祉や生活にかかわるあらゆる相談に応じます。

  • 受入拒否ケース支援活動

    デイサービスセンターけやきの家では、重度の認知症等で、他の事業所での受入れを拒否された高齢者の方の受け入れを実施しています。

REPORT最新の活動レポート

  • 気にかけてくれる人いないが為に命を落とす人たち

    気にかけてくれる人いないが為に命を落とす人たち

    高齢者の孤独・孤立

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