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ISSUE 08

4世帯に1人の認知症

日本の認知症の割合が、OECD加盟35か国中で最も高い ことがわかりました。我が国では、2025年の認知症の人は700万人を超え、さらに軽度認知症の人数を加えると、約1,300万人となります。4世帯に1人は認知症の人がいる計算になり誰にとっても身近な問題と捉えることができます。

認知症の人の推移

認知症の人の推移

最もなりたくない病気
認知症

認知症は、最もなりたくない病気であることが分かりました。認知症になると、何も出来なくなり、何も分からなくなるという負のイメージが強いことが考えられます。

  • MS&ADインターリスク総研株式会社2021年3月、認知症をテーマとする調査

最もなりたくない病気

最もなりたくない病気

認知症の人の余命

認知症発症後の生存年数は、概ね5年~12年と言われています。終末期は、歩行や口から食事を摂れない等により肺炎や寝たきり状態からの衰弱死が死因の原因となることが多いのです。この間、幻覚等により財布が盗まれてしまった等の妄想や歩行、排泄、一人で入浴が出来なくなる等の身体的能力の低下が現れる人が多いと言われています。そのため、介護者である家族の介護負担も増し、介護が長期化することで費用負担も増すのです。

認知症の人の余命

私たちがかかわってきた
認知症生活問題の現状

  • 01

    一人で出掛けたが、自宅が分からなくなり、5日間さまよい、30Km程離れた場所で見つかった。

  • 02

    家族が財布を盗ったと思い込み、言い合いになって、家族との関係が悪化。

  • 03

    自分だけ食事をさせてもらってないと思い込み、毎日のように家族との口論が絶えない。

  • 04

    ガスコンロの火を入れたままにすることが多く、何度も火事を起こしている。

  • 05

    スーパーで商品を購入せず、持ち帰ったり、その場で袋を開けてしまったりしてしまう。

  • 06

    悪徳商法に騙されて大きな借金を抱えてしまった。

  • 07

    外にあるゴミを大切なものと思い込んで持ち帰り続け、自宅がゴミ屋敷になる。

  • 08

    介護のために息子が仕事を辞めざるを得なくなって、子どもの人生が変わってしまった。

  • 09

    母子家庭で母は家計のために働き、中学生の子どもが同居の認知症の祖父の介護をしている。

認知症高齢者が狙われ
高額請求

認知症等高齢者の消費者トラブルは毎年、約一万件が報告されており、健康食品法や、布団、住宅リフォーム工事等の訪問販売による高額な契約トラブルにあうケースが後を絶ちません。
特に一人暮らしや家族が仕事で昼間不在の認知症高齢者はターゲットになりやすいと言われています。ある方は、無料と言われ、使いもしない化粧品サンプルをもらい、その後高額の商品を定期的に購入する契約をしてしまいました。

主な詐欺の種類

  • 振り込め詐欺

    • 息子等を装い現金を振り込ませる
  • キャッシュカード詐欺

    • 銀行員の名を借りてカードを借りる
  • 金融商品詐欺

    • 購入すれば儲かるという
  • 訪問販売詐欺

    • 化粧品や布団等の高額商品を売りつける
  • リフォーム詐欺

    • 欠陥住宅と言いリフォームを強要する
  • 還付金詐欺

    • 市町村の役所職員等を名乗り、お金を振り込ませる

認知症の行方不明者

「認知症が原因で行方不明になったと警察に届け出があった人」の数は、年間約1万7500人(2019年)に上り、年々増加傾向にあります。中には発見までに2年以上かかったケースもありました。認知症の人達が出掛けるのには理由があります。ある男性は、認知症の進行から、朝起きると、数年前の会社員時代の自分になっているように振舞う日がありました。自転車に乗り、駅に行こうとするのですが、なかなか着きません。途中からは、自分がどこに向かっているのかも忘れてしまい、自宅に戻ろうとするのですが戻れません。途中で転びながら血だらけになり、倒れているところを発見されたのは出発から5日目だったのです。

認知症の人の行方不明者

認知症の人の行方不明者

CASE認知症生活問題の事例

踊りを教えたい認知症の女性

踊りを教えたい認知症の女性

女性Aさんが北海道から上京したのは15歳の時でした。中学を卒業し、都内の有名な先生の元で踊りを習い始めました。稽古は厳しく、朝から夜遅くまで先生に注意されてばかりで辛く、まだ幼かったAさんは親元に逃げ帰りたいと何度も思ったそうです。それでも、師範になるまで続け、結婚後は大手企業に勤める良き夫と1男1女に恵まれ、安定した生活を送ることができました。子育てもひと段落した頃に自宅で踊りを教え始め、多くの弟子に囲まれ「先生、先生」と言われ、張りのある毎日を送ってきたのです。特に国立劇場で踊れたことは、人生の中での大きな誇りになったと自慢気に言っていました。60代後半になり、夫は亡くなり、子どもたちは巣立ち、一人暮らしが始まりました。それでも、弟子達がいたために寂しくはなかったそうです。そんな時に認知症と診断されたのです。お弟子さんの協力もあり73歳まで踊りを教えることが出来たものの、老いていく不安が襲ってきます。買い物に行ってもスーパーで同じものを何度も買い、冷蔵庫の中は同じもので溢れかえっています。古い食材を放置するため、部屋の中は異臭とともに虫が湧いてきます。室内は散らかり、時々、やってくる子供たちからは叱責され「何のために生きているのかしら。早くお迎えがこないかしら」が口癖になっていました。お財布を何度も忘れてしまい、近くのスーパーの店員から「もう来ないで下さい」と出入り禁止になった時は、買い物も出来ないのかとショックがとても大きかったそうです。デイサービス職員の私が訪問すると疲れ切った表情で、急に涙を流しながら「私はもう駄目ね。だけどもう一度だけ踊りを教えたい」と言うAさん。デイサービスの中で踊りを教える機会を作り、その時は生き生きと過ごしてくれます。認知症になっても、一生懸命生きてきた人生だからこそ最後まで切ない思いを感じずに終えられたらと願うばかりです。

IMPACT認知症生活問題のための
私たちの取り組み

認知症による生活の
困りごとの減少

認知症の社会問題について、私たちは「認知症による生活の困りごとの減少」という目標を掲げ、
「解決」に繋げるための計画を作成しています。

  • 認知症の生活問題
  • 今までの日常生活が
    送れなくなる
  • 徘徊で行方不明になる
  • 悪徳商法による被害
  • 認知症状によるトラブルが
    多く、福祉サービスが
    受けられない
  • 介護や医療による経済的な
    負担が増大している
  • 症状進行に伴い、一人で
    食事や入浴ができない
  • 未成年の子どもが
    親の介護をしている
  • 三芳町社協の取り組み
  • 認知症の人に寄り添う活動認知症対応型デイサービス・ケアマネジャー・認知症カフェ
  • 認知症の人の徘徊を減らす活動認知症の人のGPS・認知症の人のライフプランブック・
    認知症サポーター養成講座
  • 悪徳商法被害から身を守る活動認知症サポーター養成講座・認知症に関する講演会・
    家族への周知啓発活動
  • トラブルが多い認知症の人が支援を受けられる活動認知症対応型デイサービスセンター・ケアマネジャー
  • 経済的な不安の軽減(家計)相談活動成年後見活動・認知症の人と家族へのお金の相談活動認知症の人のライフプランブック
  • 家族の介護負担を減少する活動通所介護での身体介護・認知症ライフプランブック・外出支援サービス
  • 親の介護をする未成年の子どもの減少活動ヤングケアラー対策活動・
    小中学生向け若年性認知症授業(福祉教育プログラム)

支援を諦めない活動

認知症の症状進行により、どこのデイサービスからも断られる人への支援。
本会で行うデイサービスでは、「認知症になっても住み慣れた自宅で家族と望む生活ができる」ことを目指し、デイサービスに来るものの暴れる、暴言を吐く、1年以上入浴出来ていない、自宅に帰りたがる、家族が仕事で日中不在のためにデイサービスに行ってほしいが本人は行きたがらない等の困難ケースに対応してきました。また、他のデイサービスから断られたり、行きたがらなかった方を50名以上受入れてきました。
ご本人との対話を繰り返し、輝いていた頃の思い出、懐かしき味、心に刻まれている校歌等、その人の眠っている心地良い感情を引き出すような活動を心掛け支援をしています。また、認知症の人が民家の掃除や野菜販売等の社会貢献を通し、他者に喜ばれる活動を実施しています。

  • デイサービスで断られる方の例

    • ものを壊したり、他者に手を出してしまう
    • 家に帰りたくなり、何度も施設から外に出て行こうとする
    • 怒りっぽく、他者とのトラブルが絶えない
    • 頻繁に大声を出す
  • デイサービスに行きたがらない方の例

    • 本当は、介護や支援が必要なのだが、自宅で一人で生活することができると思っている
    • 人の世話になるのを拒む
    • 高齢者扱いされたくない
    • デイサービスは、子どもの遊び場のようで楽しくない

ACTIVITY認知症の方への活動一覧

認知症になってもその人が望む日常生活を支援するための活動

  • 認知症対応型デイサービス

    認知症の方が、他の利用者(仲間)と一緒にその人らしく生き生きと日中を過ごせるように、食事・入浴・余暇活動を提供します。また、認知症の方が外出する事により、家族の日中の介護負担の軽減を図ります。

認知症の方とその家族が自身の悩みを相談でき、安心して過ごすことが
できる場の提供

  • けやきカフェ(認知症カフェ)

    認知症の方とその家族及び地域住民がお茶を飲みながら互いの悩みを気軽に相談できる場所を提供し、孤立しがちな認知症の方・家族同士のピアカウンセリング、介護の専門家によるサポートを行います。

REPORT最新の活動レポート

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