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REPORT

子どもの貧困

どんなときでも子どもの学ぶ権利を守りたい

コロナの影響で学ぶ環境に制限

家に勉強机がない、経済的に塾には行けない、親の代わりに年下の兄弟の面倒を見ないといけない、新型コロナの影響で公民館や図書館などの勉強場所も使用できない…

新型コロナウイルスにより、子どもたちの学ぶ環境が制限されました。

「学力格差」=「学習環境の格差」

“学校が休校しても塾や家庭等で勉強ができる子ども”

“学校が休校すると勉強できる環境を失う子ども”

新型コロナの感染が拡大し学校が休校の措置を取る中、私たち社協職員へ「勉強会はできる?ほかに勉強できるところがないからもう志望校合格は無理かもしれない。」と暗い声で連絡がありました。

学校が休校すると塾に通っていない子どもや、保護者が家で勉強をみることができない世帯の子どもは勉強する環境を失うことになります。“学校が休校しても塾や家庭等で勉強ができる子ども”、“学校がなくなると勉強できる環境を失う子ども”というように、学習環境の格差が生まれ、結果として学力の格差につながります。特にこのコロナ禍では、家庭にインターネット環境が整っているかどうかということも子どもたちの学習環境の格差に大きな影響を与えました。

子どもの学ぶ権利を守る -三芳町社協の対応-

私たちのモットーのひとつに「子どもの権利・利益を守る」という考えがあります。子どもたちには勉強できる環境が必要です。

学校の休校期間やオンライン授業期間に、通常の学習教室(週2日)の他に約40日間、社協の家※1にて、朝昼晩の食事とインターネットを含む学習環境を提供し、コロナ禍でも子どもたちが安心して勉強に取り組めるようになりました。

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※1 三芳町社協が所有している一軒家を改築した地域活動の拠点

希望進路へ進むことができた卒業生、その背中を見た次の受験生も頑張ります

令和4年3月、今年度も無事に学習教室に通う中学3年生全員がそれぞれ自分で決めた進路へ進み、新たなスタートを切りました。無事に進路が決定したときの子どもたちの笑顔と、心の底から込み上げてくる嬉しさは唯一無二です。

今年度も三芳町社協の学習教室には多くの受験生がいます。どんな状況でも子どもたちが安心して学ぶことができるように活動を継続していきます。

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子ども支援担当 小沼和矢

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